【生物基礎】真核生物と原核生物の代表例

細胞と生物
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今回は、「代表的な真核生物と原核生物の例」をまとめていきましょう。

菌類と細菌類、ラン藻類と藻類のように似た響きの生物が並んだり、酵母や古細菌など、どっちに分類されるのか分かりにくかったりしますよね。これを機に整理しましょう!

構造のおさらい

真核細胞と原核細胞の構造を軽くおさらいしておきましょう。

真核細胞はを持ち、ミトコンドリアや葉緑体、液胞といった様々な細胞小器官を持つ細胞でしたね。DNAは複数個の線状DNAを持っています。

原核細胞はを持たず、シンプルな構造です。細胞膜、細胞壁、リボソームくらいが主な構成要素です。細胞膜以外の二重膜構造を持たないのも特徴ですね。DNAは1個の環状DNAです(プラスミドと呼ばれます)。

中心体をあえて表には入れませんでした。

中心体は基本的に動物細胞に含まれる細胞小器官ですが、例外的にイチョウやソテツ類、コケ植物、シダ植物には存在します。併せて抑えておきましょう。

真核生物と原核生物の例

それでは表にまとめたものを見てみましょう。

気を付けるべきは、ラン藻類(シアノバクテリア)と藻類古細菌菌類酵母ですね。では順々に解説していきましょう。

ラン藻類と藻類

ラン藻類は、またの名をシアノバクテリア(cyanobacteria)と言います。漢字で書くと「藍藻」ですね。バクテリア、というからには、これは細菌類です!
光合成をおこなうためクロロフィルを持っていますが、葉緑体を持っているわけではないので気をつけましょう。

藻類は、光合成をおこなう生物のうち、地上植物を除いたものの総称を指します。より具体的には、海藻類をイメージすればいいでしょう。コンブやワカメ、ノリ、テングサなどです。

実は、藻類をどこに分類するかというのは様々な説があり、現在進行形で議論されている内容です。昔は藻類も植物の仲間とされていましたが、今は地上植物と藻類を区別するようになっているようです。更に、藻類の中にはシアノバクテリアを含める分類もあります。
ひとまず藻類は、シアノバクテリアを除いた海藻類がメインである、と認識しておけばよいでしょう。

古細菌

古細菌も原核生物の一角を占めます。高温や高酸、塩濃度の高い場所などの極限環境で生活するものが多いのが特徴的です。
昔は細菌と同一視されていました。しかし近年では、細菌とは異なり、系統的にはより真核生物に近いものであるとされています。

菌類

細菌類と名前は似ていますが、別物です。真核生物の一種で、カビ、キノコ、酵母が属します。3K(Kabi, Kinoko, Koubo)と覚えると楽です。

酵母

真核生物・原核生物の問題で最もよくひっかけに使われるのが酵母です。
酵母は真核生物ですが、昔は細菌と同一視されていたため、酵母菌とも呼ばれたりしていました。ですのでちょっと引っかかりやすいのですね。
逆に、「○○菌」と呼ばれるのは、酵母以外は原核生物だと思っても良いです。

まとめ

真核生物、原核生物の具体例を紹介しました。
引っかかりやすいポイントだけしっかり覚えておけば、概ね問題ないかなと思います。特に酵母やラン藻類、藻類は注意ですね。

それでは!

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