【生物基礎】白血球の種類 白血球とリンパ球は違うもの?

体内環境の維持
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免疫では様々な白血球やリンパ球が働きます。ですが、とてもいろいろな種類が登場するのでごちゃ混ぜになりやすいですよね。

今回は、免疫の主役になる白血球やリンパ球についてまとめていきます。

白血球の種類

免疫の主役である白血球の種類は以下の通りです。

さて、もうお気づきでしょう。リンパ球とは、白血球の一種なんですね。

白血球には、顆粒と無顆粒という分け方(染色して顕微鏡観察した時の見え方による分け方です)をしますが、リンパ球とは無顆粒の白血球のさらに一部の集団を指します。

それでは、それぞれの白血球を細かく解説していきましょう。

好中球・好酸球・好塩基球

好中球

好中球は、白血球の50~70%を占める白血球の最大勢力です。

自然免疫において非常に重要な役目を果たしています。積極的に異物を食作用によって取り込み、排除する役割を果たしています。
特に細菌や真菌などの感染には好中球が真っ先に対処します。好中球が対処し切れなかった異物をマクロファージなどが処理していきます。

化膿した際に生じる膿は、食作用により異物を取り込んで処理した末に死んだ好中球の死骸でできています。

好酸球

好酸球は、主にアレルギー反応において、アレルギー反応を抑制する役割を果たしています。

また、寄生虫が侵入した際にも、この好酸球が働き、寄生虫やその卵を攻撃するという役割を持っています。

好塩基球

好塩基球は、アレルギー反応において、ヒスタミンを分泌して血管を拡張させたり、血液凝固を抑制するヘパリンを分泌して血液を広げたりすることで、好中球の働きをサポートしていると考えられています。

リンパ球

リンパ球も白血球の一種ですが、主にリンパ管やリンパ節に存在していることから、この名前が付けられて区別されています。

キラーT細胞

キラーT細胞は、獲得免疫の細胞性免疫で活躍するリンパ球です。ヘルパーT細胞から分泌されるインターロイキンによって活性化することで、細菌やウイルスなどの病原体に感染した細胞を攻撃します。

免疫システムでは、病原体に感染した細胞は、もはや自己として認識されず、排除する対象となります。つまり、感染した細胞ごと病原体を排除する、というのがキラーT細胞の役割なんですね。

キラーT細胞は、骨髄で作られたのち、胸腺thymus)に移動して成熟します。胸腺の頭文字をとって、キラーT細胞と名付けられています。

ヘルパーT細胞

ヘルパーT細胞は、樹状細胞からの抗原提示を受けてキラーT細胞やB細胞を活性化させる働きがあります。

樹状細胞から抗原提示を受けるのですが、その際にはヘルパーT細胞の表面にあるTCRT細胞受容体)という部位で抗原提示を受けます。その後、インターロイキンを分泌してキラーT細胞やB細胞を活性化させる、という流れです。

ヘルパーT細胞も、骨髄で作られたのち、胸腺thymus)に移動して成熟します。胸腺の頭文字をとって、ヘルパーT細胞と名付けられています。
ちなみに、胸腺ではT細胞の選別が行われており、自己の細胞に反応してしまう自己反応性のT細胞が免疫寛容という仕組みによって排除されます。免疫寛容について、詳しくはこちらの記事をどうぞ。

B細胞

B細胞は、獲得免疫の体液性免疫で働くリンパ球です。ヘルパーT細胞から分泌されるインターロイキンを受容すると、抗体産生細胞へと分化し、抗体を作り出します

B細胞は骨髄bone marrow)で作られ、そのまま骨髄で成熟します。骨髄の頭文字をとって、B細胞と名付けられています。

NK細胞(ナチュラルキラー細胞)

NK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、自然免疫で働くリンパ球です。普段から体内をパトロールしており、感染細胞などを攻撃・排除する役割を担っています。特にがん細胞への攻撃能力が高く、抗原提示などが無くても非自己細胞を認識できるのが特徴です。

キラーT細胞のように、事前に活性化させておく必要がないということから、生まれつき(natural)の細胞傷害性(killer)の細胞(cell)という意味で名付けられました。

単球

単球は血液内に存在する白血球の一種です。組織内に移動して、マクロファージや樹状細胞に変化するという特徴があります。

マクロファージ

マクロファージは、血管内では単球として存在していますが、血液中から組織液中に出るとマクロファージに分化します。主に自然免疫に関連する白血球で、食作用によって異物や病原体を直接取り込み、マクロファージ内にため込んである酵素で分解して排除する役割を担っています。白血球の中でもかなり大型なのも特徴的です。

マクロファージは、食作用によって分解した異物の一部をヘルパーT細胞に提示する抗原提示を行うことも知られています。ですが、抗原提示の主役は次に説明する樹状細胞が主になっています。

樹状細胞

樹状細胞は皮膚や粘膜などに多く存在し、食作用により異物を排除する役割を担っています。

樹状細胞の最も特徴的な役割は、食作用によって取り込んだ異物を、リンパ節にいるヘルパーT細胞に提示する抗原提示を行うことです。それにより、ヘルパーT細胞はどのような異物が侵入してきたのかを知ることができ、適切なB細胞やキラーT細胞を活性化させることができます。
マクロファージも抗原提示を行いますが、樹状細胞の方が抗原提示に関する能力ははるかに高いことが分かっています。

まとめ

免疫に関連する白血球をいろいろ一気に紹介しました。

以下の記事で、自然免疫や体液性免疫、細胞性免疫についてもくわしく解説していますので、一緒に読み込むとより理解が深まるかなと思います。

それでは!

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