【高校生物】細胞壁の構成成分

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今回は、「細胞壁の構成成分」を紹介していきます。

細胞壁をもつ生物はいくつか種類がありますが、その構成成分は大きく異なっています。少し細かい知識ですが、理解しておいて損はありませんよ!

細胞壁をもつ生物

まずは細胞壁をもつ生物をおさらいしましょう。一般的には植物細胞の細胞壁が有名ですが、植物以外にも細胞壁をもつ生物は存在します。

細胞壁をもつのは、細菌、古細菌、植物、菌類の4種類ですね。

細胞壁の構成成分

それでは、それぞれの生物種がどのような成分で細胞壁を構成しているかをまとめてみましょう。

セルロースやペクチン、キチンあたりは聞いたことがあるかもしれませんが、ペプチドグリカンやシュードムレインなど、聞きなれない成分もありますね。
この後、これらの成分についてより詳しく説明していきます。

細菌の細胞壁

細菌の細胞壁の主要成分はペプチドグリカンです。後述するように一部の古細菌の細胞壁の構成成分でもあります。しかし、その分子構造が異なることから、細菌の細胞壁の構成成分をムレイン、古細菌の細胞の構成成分をシュードムレインと区別しています。

ペプチドグリカンムレイン)は、糖とペプチドからなる成分です。

ペプチドグリカン(ムレイン)の構造は、菌の種類によって異なります。
グラム陽性菌と呼ばれる種類の菌種では、N-アセチルグルコサミンとN-アセチルムラミン酸という糖と、テトラペプチドというアミノ酸が4つ繋がったペプチドから成っています。グラム陰性菌のペプチドグリカン層は20~80nmと比較的分厚いのが特徴です。乳酸菌や黄色ブドウ球菌、肺炎双球菌などが代表例です。
グラム陰性菌と呼ばれる種類の菌種では、構造はほぼ上記と同じですが、テトラペプチドを構成するアミノ酸の種類が異なります。また、ペプチドグリカン層が10nmと薄いこと、リポ多糖と呼ばれる成分からなる外膜を有するのも特徴です。大腸菌、シアノバクテリアなどが含まれます。

古細菌の細胞壁

古細菌の細胞壁の主要成分はS層、シュードムレインです。

S層はタンパク質や糖タンパク質からなる成分で、熱に対して極めて安定性が高いのが特徴です。古細菌の中には熱水噴出孔などの超高熱環境でも生育するものがありますが、それはこうしたS層の耐熱性によるものなんですね。

シュードムレインは、上記の通りペプチドグリカンの一種ですが、最近のムレインとは一部構成成分が異なっています。

植物の細胞壁

植物の細胞壁は、セルロース、ヘミセルロース、ペクチンが主な構成成分です。

いずれも糖からなる成分で、セルロース繊維の間にヘミセルロースやペクチンが詰まっているような構造をしています。
セルロースやヘミセルロースはグルコースが多数つながってできた多糖類です。
ペクチンはガラクツロン酸という成分が多数つながってできた多糖類です。ジャムやゼリーの増粘剤としてもよく使用されますね。果物から作るジャムがネバっとしているのも、果物の中にペクチンが含まれているからです。

植物の細胞壁の構造については、こちらの記事で説明しています。

菌類の細胞壁

菌類の細胞壁は、キチンが含まれることが特徴です。キチンに加え、様々な糖類やタンパク質が組み合わさってできています。

キチンはN-アセチルグルコサミンという糖(細菌の細胞壁成分でも出てきましたね)からなる成分です。キチンは菌類だけではなく、節足動物や甲殻類の外皮を構成する成分でもあります。つまりエビやカニの殻とキノコやカビの細胞壁は似たような成分でできているということですね。

まとめ

様々な生物種の細胞壁を構成する成分について紹介しました。

細胞壁と言えばとりあえずは植物ですが、他の生物種についても知っておくと、進化や分類といった分野でも役に立ちますよ!

それでは!

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